Web制作をする際に、同じサービス名を何度も使用して完了間近!というときにそのサービス名変えたい!なんて言われたり、やっぱりこっちにしたい!と思ったりしたことはありませんか?
「えっ!?そんなギリギリに変更ってある??」って声も聞こえてきそうですが…実際にあるんです!
例えば、2種類のサービス名で迷って作り始めたはいいけれど、サイト制作が進むにつれもう一つのサービス名の方がしっくりきそう!なんてことがでてくることもあります。
それだけではありません。
定番商品の金額、消費税、エラーの場合の文言、所在地の住所や電話番号など…
のちのち変更の可能性が大きく、Webサイト上に何度も使用しているものは、ひとつひとつ変更するのは面倒です。
そこで、今回は “define(デファイン)” を使用してサイト管理を簡単にする方法をご紹介します!
“define” って何?
“define(デファイン)” とは名前を指定して定数を定義する関数です。
定数とは、値(文字列など)を格納することができますが、変数と異なり一度宣言したら、値を変更することはできません。
ですので、値を書き換えられたら困ってしまう情報を格納するときに使用されます。
“define” で定義した定数はプログラムのどこからでも呼び出すことが可能なので、”define” をまとめたファイルを準備しておくと便利です。
“define”関数を書いてみよう!
“define” の書き方はこちらです。
define('定数名', '値');
定数名は通常の変数と区別するために、アルファベットの大文字を使用するのが一般的です。
define('TITLE', 'Webのお仕事');
echo TITLE . '募集中';
[ 実行結果 ]
Webのお仕事募集中
タイトルや消費税など、一度定数を宣言してしまえば、変更があった際に定数のみ変更すればサイト内を一括で変更できるので、とっても簡単です!
// define('TITLE', 'Webのお仕事'); 2023.01.10 変更
上記のように完全に削除せずコメントアウトしておけば、サイト内の遍歴にもなりますし、元に戻したいときにもとても便利です!
“define” 専用ファイルでさらに簡単に!
プログラムを作る時は、それぞれに特化したファイルを作成することでよりわかりやすく、管理しやすい環境が整います。
ファイルの準備
まずは [ defin.php ] など必要なdefine関数を記述したファイルを準備します。
[ define.php ]
// タイトル(ブラウザー表示用)
define('TITLE', '美味しいタイ料理');
define('SHOP_NAME', 'アローイ');
define('SHOP_TEL', '03-1234-5678');
// エラーメッセージ共通
define('ERR_MSG', '使用できない文字が含まれています');
define('REQUIRED_MSG', '必須項目が入力されていません');
// 店舗概要(メール用)
$SHOP_SIGN = "
------------------------------
アローイ
〒000-0000
東京都新宿区●●1丁目2-3 ●●ビル1階
(営業時間 11:00〜20:00)
tel : 03-1234-5678
";
define('SIGN', $SHOP_SIGN);
ファイルの呼び出し方
次に、”define” を呼び出したいページで ”require_once” を使用します。
require_once "./define.php";
ファイルを置いてある階層に合わせて、相対パスを設定しましょう。
“define” の呼び出し方
いよいよ”define” を呼び出します。
// タイトル(ブラウザー表示用)
echo TITLE;
echo SHOP_NAME;
echo SHOP_TEL;
[ 実行結果 ]
美味しいタイ料理
アローイ
03-1234-5678
// エラーメッセージ共通
echo ERR_MSG;
echo REQUIRED_MSG;
[ 実行結果 ]
使用できない文字が含まれています
必須項目が入力されていません
// 店舗概要(メール用)
//メール内に表示するデータの変数化
(メール内に表示する際は変数化して表示します。)
$C_SIGN = C_SIGN;
echo $C_SIGN;
[ 実行結果 ]
------------------------------
アローイ
〒000-0000
東京都新宿区●●1丁目2-3 ●●ビル1階
(営業時間 11:00〜20:00)
tel : 03-1234-5678
変数を呼び出す時は ”$” が必要だけど、定数を呼び出す時は “$” はいらないよ!
まとめ
Webサイトは作っただけで終わりではありません。更新作業や、修正作業もつきものです。
見やすくわかりやすいファイルの作成の仕方や、ソースコードの書き方で後々の管理や他の人への引き継ぎも簡単にしましょう!
実際の制作現場ではたくさん”define”が使用されています。私も”define”を知らない時は、全て必死にひとつひとつ変更していました。
“define” は、管理しやすいWebサイトを作成するなかでとても便利なので、ぜひ使ってみてください!