ChatGPTは、ちょっとした伝え方の違いで、返ってくる回答が変わります。
自分がどんな仕事をしているのか、誰に向けて発信しているのか、どんな言葉が好きなのか。そうした情報を少しずつ伝えていくことで、回答も自分に合った内容へ近づいていきます。
前回の記事では、まっさらなChatGPTと普段使っているChatGPTを比べながら、「育てることで回答がどう変わるのか」を紹介しました。
今回はその続きとして、自分に合った回答を引き出すために、ChatGPTへ伝えておきたい5つのことを掘り下げていきます。
前回の記事をまだ読んでいない方は、こちらからご覧ください↓
ChatGPTを自分好みに育てるには?
ChatGPTを「育てる」というのは、ただたくさん質問することではありません。自分の仕事やお客様、考え方、文章の好みなどを少しずつ伝えながら、やり取りを重ねていくことです。
育て方には、大きく分けて2つあります。
会話でChatGPTを育てる
ChatGPTを育てる方法として、まず意識したいのが普段の会話です。
使っているうちに、「もう少しやわらかい文章がいい」「この言葉は自分ではあまり使わない」「お客様には別の言い方の方が伝わりそう」と感じることがあります。そんなときは、その感覚をそのままChatGPTに返してみてください。
最初から自分の好みや考え方をすべて説明する必要はありません。回答を見ながら、その都度気になったことを伝えていけば、少しずつ自分の仕事や好みに合う形に調整しやすくなります。
こうした日々の会話の積み重ねも、ChatGPTを「自分流」に育てていく方法のひとつです。
メモリ・カスタム指示でChatGPTを育てる

ChatGPTには、普段から意識してほしいことをあらかじめ伝えておける機能もあります。
代表的なのが、「メモリ」と「カスタム指示」です。
メモリは、過去のやり取りなどから、自分に関する情報を今後の回答に活かすための機能。
カスタム指示は、「私はこんな仕事をしています」「専門用語はできるだけ使わないでほしい」など、普段から意識してほしいことをあらかじめ設定しておく機能です。
どちらも「設定 → パーソナライズ」から確認できます。
毎回同じことを説明する手間を減らしたい場合は、こうした設定も活用してみましょう。
設定はあくまで土台なので、そのとき必要なことは会話の中で少しずつ伝えていくのがおすすめです。そうやってやり取りを重ねることで、より自分に合った使い方に近づいていきます。

・普段から知っておいてほしいことは設定で伝える。
・そのとき必要なことは会話の中で伝える。
この2つを組み合わせて使うのがポイントです。
自分に合った回答を引き出すために伝えたい5つのこと
ChatGPTに自分のことを伝えるとき、何から話せばいいのか迷う人も多いと思います。全部を最初から説明しようとすると大変なので、まずは「仕事」「お客様」「大切にしていること」「文章の好み」「違和感を感じた理由」の5つを意識してみると分かりやすいです。
どれも特別な情報は必要ありません。普段、お客様や一緒に仕事をする人に自分のことを説明するような感覚で十分です。
1.自分がどんな仕事をしているか
まず伝えたいのは、自分がどんな仕事をしているかです。
たとえば「Webの仕事をしています」だけでも間違いではありませんが、「女性起業家向けにホームページ制作や運営サポートをしています」と伝える方が、ChatGPTは状況をつかみやすくなります。
さらに「ホームページを作るだけでなく、公開後の更新や発信もサポートしています」など、自分の仕事の特徴まで伝えられると、提案の内容もより具体的になります。
同じ「集客について相談したい」という質問でも、店舗を経営している人と、オンライン講座を販売している人では必要な提案が変わります。
だからこそ、最初に「私は何をしている人なのか」を伝えておくことが大切です。
長いプロフィールを書く必要はありません。まずは、自分の仕事を1〜2文で説明することから始めてみましょう。
ハンドメイドアクセサリーをオンラインで販売しています。普段使いしやすいデザインを中心に、Instagramでも新作や制作の様子を発信しています。
自分がどんな仕事をしているのかを具体的に伝えるほど、返ってくる回答も自分の仕事に合わせた内容になっていきます。
2.誰をサポートしているか
次に伝えたいのは、どんな人をお客様としているのかです。
同じ「Instagramの投稿を考えて」とお願いする場合でも、20代の会社員向けなのか、子育て中の女性向けなのか、40〜50代の女性起業家向けなのかで、使う言葉や取り上げる内容は変わります。
小学生の子どもを持つ保護者向けに、オンラインで英語レッスンをしています。英語が苦手な保護者でも、家で取り入れやすい内容を大切にしています。
どんなお客様なのかを伝えておくと、その人に合わせた言葉や伝え方を考えてもらいやすくなります。
お客様像がまだ細かく決まっていなくても、「どんなことで困っている人なのか」まで伝えられれば十分です。
誰に向けた仕事なのかを具体的に伝えるほど、その相手に届きやすい内容を提案してもらいやすくなります。
3.どんなことを大切にしているか
仕事内容やお客様だけでなく、仕事をするうえで大切にしていることも伝えておくと、回答がより自分らしい内容になりやすくなります。
商品を強く売り込むよりも、まずはお客様に安心してもらえるような伝え方を大切にしています。
と伝えると、必要以上に煽るような表現ではなく、落ち着いた案を出してもらいやすくなります。
- 専門用語はできるだけ使いたくない
- 初心者にも分かりやすく伝えたい
- 親しみはほしいけれど、軽すぎる表現は避けたい
上記のように、自分が普段から意識していることを伝えておくのがおすすめです。
何を大切にして仕事をしているのかを伝えておくと、その考え方に合った提案をしてもらいやすくなります。
4.どんな文章や言葉が好きか
文章の好みは、自分では分かっているつもりでも、いざ説明しようとすると意外と難しいものです。
「やわらかい文章が好き」だけでは、人によってイメージする文章が違います。
やわらかい文章が好きですが、くだけすぎる表現は避けたいです。専門用語もできるだけ使わず、自然に読める文章にしたいです。
こんなふうに、好きな雰囲気だけでなく、避けたい表現も一緒に伝えると、文章のトーンを合わせやすくなります。
文章の好みを言葉だけで説明しにくいときは、過去に自分で書いた文章や、「この雰囲気が好き」と思う文章を見せるのもおすすめです。言葉で細かく説明するより、具体例を見せた方が伝わりやすいこともあります。
5.「これはちょっと違う」と思った理由
ChatGPTの回答を見て、「なんか違うな」と感じたときは、その違和感をそのままにせず、どこが違うのかを少し具体的に伝えるのがおすすめです。
もう少し自然な文章にしてください。
と伝えるだけでなく、
少し営業っぽく感じます。もう少し落ち着いた言い方にしてください。
内容は合っていますが、少し難しく感じます。初心者にも分かる表現にしてください。
この言葉は普段あまり使わないので、別の言い方に変えてください。
と具体的に伝えます。
ポイントは、「違う」で終わらせず、何が気になったのかまで言葉にすることです。
そうすると、ChatGPTもどこを修正すればいいのか判断しやすくなりますし、同じやり取りの中でも、こちらの希望に合わせて調整しやすくなります。
一度でぴったりの回答が返ってこなくても大丈夫です。
少しずつ修正しながら合わせていくことで、ChatGPTは自分流になっていき、ぐっと使いやすくなります。
やり取りを重ねると、説明の手間も減っていく
ここまで5つ紹介しましたが、毎回すべてを細かく説明する必要はありません。
たとえばInstagramの投稿について相談したいなら、最初は、次のように伝えてみましょう。
女性向けにアロマセラピーの個人セッションをしています。
初めての方にも安心してもらえるような、Instagramの紹介文を作りたいです。
やさしい雰囲気で、売り込みすぎない文章にしてください。
実際に返ってきた回答を見て、「もう少し落ち着いた雰囲気にしたい」「商品の特徴をもう少し入れたい」と思ったら、その都度付け足していけばOKです。
最初から完璧な指示文(プロンプト)を作ろうとするよりも、必要な情報を会話の中で少しずつ足していく方が使いやすいこともあります。
そして、こうしたやり取りを続けていくと、少しずつ「最初から伝えなくても通じること」が増えていきます。
以前なら、「もう少しやわらかく」「この表現は使わないで」「お客様に合わせて言い換えて」と何度も調整していたものが、だんだん最初からイメージに近い形で返ってくるようになります。
気づいたら、前より少ないやり取りで「そうそう、こういう感じ」と思える回答に近づいていることもあります。
こうして欲しい回答にたどり着くまでのやり取りが少なくなっていくのも、ChatGPTを育てていくメリットのひとつです。
普段から知っておいてほしいことはメモリやカスタム指示を活用し、そのときだけ必要なことは会話の中で補っていく。そんなふうに使い分けると、毎回ゼロから説明する負担も減らせます。
ChatGPTに伝えることは、自分の仕事を整理することにもつながる

ChatGPTに自分のことを伝えようとすると、意外と「自分でもうまく言葉にできていなかったこと」に気づくことがあります。
「私は誰をサポートしているんだろう」
「このサービスで何を一番大切にしているんだろう」
「どんな言葉なら、自分らしく伝えられるんだろう」
こうしたことを考えながらChatGPTに説明していくと、結果的に自分の仕事やサービスの整理にもつながります。
特に、サービス内容やターゲット、発信のトーンがまだぼんやりしているときは、ChatGPTに話しながら少しずつ言葉にしていくのもひとつの方法です。
「これで合っているかな?」
「もっと分かりやすく言うとどうなる?」
「お客様目線だとどう見える?」
と聞いていくことで、自分ひとりでは気づきにくかった部分が見えてくることもあります。
ChatGPTは、文章を作るためだけのツールではありません。
考えを整理したり、言葉にしたりする相手として使えるのも、大きな活用方法のひとつです。

子どもの頃から好きだったことや、これまで経験してきた仕事を一通りChatGPTに話してみるのもおすすめです。
自分では気づいていなかった「私の軸」が見えてくることもありますよ!
まとめ|ChatGPTは伝えるほど自分に合う形になっていく
ChatGPTを自分らしく使っていくために大切なことのひとつは、上手な質問文を作ることよりも、自分のことを少しずつ伝えていくことです。
どんな仕事をしているのか。どんなお客様と関わっているのか。仕事をするうえで何を大切にしているのか。文章なら、どんな雰囲気が好きなのか。
そして、返ってきた答えに「なんか違う」と感じたときは、その違和感もちゃんと伝えていく。
そうやって会話を重ねていくうちに、以前は何度も修正していたことが、少ないやり取りで伝わるようになっていきます。
これが、前回の記事でも触れた「ChatGPTを育てる」という感覚に近いのだと思います。
最初から完璧に使おうとしなくて大丈夫です。
まずは普段のやり取りの中で、自分の仕事のことや、好きな言葉の雰囲気をひとつ伝えてみるところから始めてみてください。
ChatGPTを“自分らしく”活用したい方へ
FrankuLでは、ChatGPTをただ便利に使うだけではなく、自分の仕事やサービス、お客様のことを整理しながら、AIをどう活かすかを一緒に考えています。
「自分のサービスをうまく言葉にできない」
「ChatGPTを使っているけれど、自分の仕事にどう活かせばいいか分からない」


